高音の発声をスムーズにするトレーニングや、
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フッキ―の「トレーニングする上で大事な感覚」

発行日: 2016.04.10  音楽

こんにちは、金山校のフクダです。
近所の桜も満開になり、春真っ盛りな季節ですね。

これから新年度スタートということで、
気持ちを新たに新しいことにチャレンジしようという方も多いのではないでしょうか?

さて、本日は「トレーニングする上で大事な感覚」について、
お話ししていこうと思います。

みなさんは「筋感覚」というものをご存知でしょうか?

歌や楽器を演奏する上で、この「筋感覚」が大事になってきます。

人間の身体感覚には4種類あって、

「皮膚感覚」
「運動感覚」
「平衡感覚」
「内臓感覚」

があります。

その中の「運動感覚」のことを
「筋感覚」または「深部感覚」と呼ばれたりします。

簡単に順番に紹介していくと、

「皮膚感覚」
=触覚、痛覚、温度覚などを含め、皮膚をはじめ、口腔、鼻腔、角膜などの粘膜にある感覚受容器によって起こる感覚の総称。

「運動感覚」
=身体全体もしくは部分の緊張ないし運動についての感覚のこと。

「平衡感覚」
=直進運動や回転運動に際し、運動速度の変化によって生じる感覚。

「内臓感覚」
=「臓器感覚」ともいって、体内の諸器官や全身的な状態についての感覚。
空腹・渇き・性欲・疲労・吐きけ・痛み・緊張などの感覚。

それぞれ、
なんとなく日常でも出てくるものかと思います。

その中でも、歌や楽器の演奏では
「運動感覚」(ここでは筋感覚とします)に注目していきます。

たとえば、別に見なくても、自分の頭の上に手を持っていったり、
目をつむっても、手を開いたり閉じたりできますよね。

つまり、自分の身体の位置や動きを知る感覚のことで、
それが「筋感覚」になります。

ただし、普段はあまり意識することがほとんどなく、
気づかずに動かしていることが多いです。

良い演奏は言い換えると、
良い状態の演奏をどれだけ再現性を高めることができるかとも言えるので、
「身体への気づき」を養うことが、さまざまな「筋感覚」を養うことにつながり、
身体の「動きの質の向上」へとつながっていきます。

たとえば、発声で重要な筋肉は嚥下機能(モノを飲み込む動作)と密接な関係があるので、
飲み込む動作のときの「筋感覚」を掴むことが重要だったりします。

また、口の開き方も下顎の動きと連動していたりと、
「筋肉の動き」に注目すると、様々な気づきがあると思います。

楽器演奏にしても、鍵盤楽器であれば、
楽譜を目で追いかけながら手元を見ることなく、
弾くべき鍵盤をなぞっていくというのも「筋感覚」によるものです。

鳴らすべき鍵盤を追いかけるだけでなく、
タッチの強弱に伴う指先の動き、手首の位置、
腕の動きなど、気にかけるべきポイントは無数にあります。

このように安定したパフォーマンスを保つためには、
自分の演奏の中にベストなルーティン(一連の決まった動き)を作ることが大切になってきます。

このルーティンを作るためには、
日々のトレーニングを継続することが重要です。

漫然とトレーニングを行うのではなく、「筋感覚」を意識して、
無理のない自然な動きを安定して保つことができるように、確認と修正を繰り返していきます。

その中で、自分の良くないクセが明らかになったり、
意識するべきポイントが明確になります。

たとえば、ボイストレーニングでひとつ例を挙げるとしたら、
発声のステップに則って、「筋感覚」を確認していくことが効果的です。

声を使って表現を行おうとすると、
ざっくりと以下の5ステップの流れになります。

1)呼吸=腹式呼吸が行えているか?

2)発声=発声時の喉頭位置は適切か?

3)共鳴=息のサポートが適切に行えて、かつ口腔、鼻腔、咽頭腔の共鳴を感じながら、
 自由にボリュームコントロールが行えるか?

4)調音=唇、舌などが適切に動き、なめらかに発音できているか?

5)表現=的確に歌唱テクニック(ビブラート、しゃくりなど)を用いることができているか?

このように各ステップで動作する筋肉がそれぞれ異なっていたり、
または連携していたりするので、
より深く発声コントロールを行うためには、必然的に「筋感覚」を養う必要があります。

といっても、歌うときに、
一々喉の筋肉がどうだ、口の形がどうだ、腹筋がどうだと考えるのはナンセンスなので、

スポーツと同様に、
ベストな動きのフォームを無意識レベルまで落としこむことが理想的です。

もし、伸び悩んでいると感じられている方がいれば、
「筋感覚」にフォーカスして、「動き」に着目して練習してみると、
大きな気づきが得られるかもしれません。

よくレッスンで、無理に高音域を歌おうとして、
全身カチンコチンに固めてしまっている方を見かけますが、
それは違いますよー。

「柔軟な筋肉の動き」が大事ですからね。


かなり掻い摘んでしまいましたが、
本日はここまで。

今回の内容をぜひスキルアップの参考にしてもらえると嬉しいです。

本日も最後までお読みいただきありがとうございます!